壺齋散人の 映画探検
HOMEブログ本館東京を描く英文学ブレイク詩集仏文学万葉集プロフィール掲示板



ルネ・クレマンの映画:作品の解説と批評


ルネ・クレマン(René Clément)は第二次大戦後のフランス映画を代表する監督だ。「鉄路の戦い」でレジスタンスを描いて以来強い社会的な視点で映画を作り、「禁じられた遊び」では反戦への究極のメッセージを発したが、「太陽がいっぱい」以降は、商業的な成功を狙った映画を作るようになった。それでも彼の映画作家としての職人技は、錆びつくことはなかった。


「鉄路の戦い」は、フランス国鉄労組をスポンサーにして作られた。フランス国鉄労組は対独レジスタンスに大きな貢献をしたと自負しており、自分たちの歴史的な功績を映画の形で訴えたかったようである。ルネ・クレマンはそうしたフランス国鉄労組の意向に応え、フランス映画史上に残る名作を作った。

「海の牙」も戦争を描いた作品だが、これはあからさまな反戦をモチーフにしたものというより、戦争という極限状況での人間の心理状態をテーマにしたものである。もっとも人間をそのような状態に陥れるのは戦争であるわけだから、やはり戦争を告発していることにはかわりはない。

戦争に対する告発という点では、戦争に翻弄される小さな恋人たちを描いた「禁じられた遊び」は、もっとも感動的な作品である。これほど戦争が人間の運命にとって苛酷なものだということを感じさせる映画はない。反戦映画としては、世界の映画史上もっともインパクトの強い作品といってよい。

このように戦争を描くことから映画人としてのキャリアを磨いたルネ・クレマンだが、後には娯楽的な作品も作るようになった。アラン・ドロンを主役にした「太陽がいっぱい」は、クレマンの娯楽映画のうち最も成功した作品である。

ここではそんなルネ・クレマンの代表的な作品を取り上げ、鑑賞のうえ適宜解説・批評を加えたい。



鉄路の戦い(La Bataille du Rail 対独レジスタンスを描く
海の牙(Les Maudits) 戦争と人間
鉄格子の彼方(Au-delà des grilles) 殺人犯の恋
禁じられた遊び(Jeux interdits) 究極の反戦映画
居酒屋(Gervaise) エミール・ゾラの小説の映画化
太陽がいっぱい(Plein Soleil) アラン・ドロンの魅力



HOME フランス映画内容へ









作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2013-2014
このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである