壺齋散人の 映画探検 |
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日本の漫画文化を世界的な水準に高めたのが手塚治だとすれば、宮崎駿は動く漫画としての日本のアニメ文化を世界的なレベルに引き上げたといってよいだろう。それまでアニメ文化と言えばアメリカのディズニーがリードしていたが、宮崎駿のスタジオ・ジブリは、ディズニーに劣らぬアニメの世界を展開してみせた。しかも日本のアニメとして、独特の文化的背景を持っている。それが、ディズニーが代表する欧米的なアニメーションとは違ったユニークな世界を垣間見せてくれる。 高畑勲は、宮崎より先輩であり、早い時期から一緒に仕事をしていた。ともにスタジオ・ジブリを支えた巨人であり、互いに切磋琢磨していた。高畑の代表作「蛍の墓」は、今や日本のアニメ映画を代表する作品として、世界中で上映されている。 日本のアニメ映画は、宮崎駿や高畑勲のほかにもすぐれた作品を生み出した。それは、日本が得意としてきた漫画文化を背景にしたものだろう。日本で最初のアニメ映画と言えば、東映が1958年に作った「白蛇伝」だが、それ以来アニメ映画の文化は、テレビを主な媒体として、確実に拡がっていった。そうした分厚い文化的伝統のようなものに支えられて、日本のアニメ映画は、世界的な名声を獲得した。 ここではそんな日本のアニメ映画について、宮崎駿・高畑勲をはじめ、代表的な作品をとりあげ、鑑賞しながら適宜解説・批評を加えたい。 宮崎駿のアニメ映画「ルパン三世カリオストロの城」:シリーズ物の映画化 宮崎駿風の谷のナウシカ:人気連載漫画の映画化 宮崎駿「天空の城ラピュタ」:スタジオ・ジブリの最初の劇場映画 宮崎駿「となりのトトロ」:戦いとは縁のない牧歌的な関係 宮崎駿「もののけ姫」:山犬に育てられた人間の娘 宮崎駿「千と千尋の神隠し」:神隠しにあった少女 宮崎駿「ハウルの動く城」:魔法使いたちの争い 宮崎駿「崖の上のポニョ」:人間の少年と人魚の少女 宮崎駿「風たちぬ」:ゼロ戦の設計者 太陽の王子ホルスの大冒険 高畑勲の初の長編アニメーション作品 セロ弾きのゴーシュ 高畑勲が宮沢賢治の童話をアニメ化 高畑勲のアニメ映画「火垂るの墓」:野坂昭如の自伝的小説 おもひでぽろぽろ 高畑勲のアニメ映画 平成狸合戦ぽんぽこ 狸の人間への抵抗 かぐや姫の物語 竹取物語を今風にアレンジ 片淵須直のアニメ映画「この世界の片隅に」:戦争の時代を生きる 新海誠のアニメーション映画「君の名は」 若い男女の入れ替わり 新海誠「天気の子」:ファンタジー・アニメ映画 新海誠のアニメーション映画「すずめの戸締り」 自然災害との戦い |
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