壺齋散人の 映画探検
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ウィリアム・ワイラー:映画の解説と批評


ウィリアム・ワイラー(William Wyler)といえば、日本では「ローマの休日」が圧倒的に強い印象がある。たしかにこの映画は、洒落たラブ・ロマンスとして、戦後の日本人に男女関係の理想的なタイプの一つを示してくれた。その意味でワイラーは、日本人の恋の指南役といってもよい。また、日本人はこの映画を通じて、ローマというヨーロッパの古都の魅力にとりつかれた。かくいう筆者も、ローマに旅し、真実の口やスペイン広場など、この映画の描いたところを訪ね歩いたものである。

ウィリアム・ワイラーは、1926年に監督デビューした。彼の名を高めたのは、ベティ・デーヴィスと組んで、女の情熱を描いた一連の作品だった。ベティ・デーヴィスは怪しい魅力にあふれた女優で、アメリカ映画史上最も偉大な女優の一人である。その彼女が主演した映画のうち、1938年の「黒蘭の女」などは、筆者も実にすばらしいと思っている。これは、アメリカ女の一典型をベティ・デーヴィスが演じたもので、この映画を見ると、アメリカ人気質を理解することができよう。

ウィリアム・ワイラーは、戦時中には「ミニヴァー夫人」のような戦意高揚映画を作り、戦後は「我らの生涯の最良の年」で、復員兵の社会復帰のむつかしさを描いた。第二次世界大戦が、市民生活に及ぼした影響を、かれなりに考えた成果だったといえる。

また、「必死の逃亡者」のようなサスペンス・ドラマ、「大いなる西部」のような西部劇、「ベン・ハー」のようなスペクタクル映画を手掛ける一方、「コレクター」のようなサイケデリックな映画も作っている。

こんわわけでウィリアム・ワイラーは、様々なジャンルの映画を心憎い演出で手掛け、人々をうならせてきた。その仕事ぶりには、彼一流の徹底したこだわりがあり、映画職人とも称すべき一方、映画の巨匠たるの名声に相応しい人物である。ここではそんなウィリアム・ワイラーの代表作を取り上げ、鑑賞しながら適宜解説・批評を加えたい。



黒蘭の女(Jezebel):ウィリアム・ワイラー
月光の女(The Letter):ウィリアム・ワイラー
ミニヴァー夫人:ウィリアム・ワイラー
我らの生涯の最良の年(The Best Years of Our Lives):ワイラー
ローマの休日(Roman Holiday)
必死の逃亡者(The Desperate Hours):ウィリアム・ワイラー
大いなる西部(The Big Country):ウィリアム・ワイラー
ベン・ハー(Ben Hur):ウィリアム・ワイラー
コレクター(The Collector):ウィリアム・ワイラー
おしゃれ泥棒(How to Steal a Million):ウィリアム・ワイラー



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