壺齋散人の 映画探検 |
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「オズの魔法使い」は20世紀の児童文学を代表する作品で、いまでもアメリカを始め世界中で読まれている。わかりやすい英語で書かれているので、英語の勉強の教材にも適している。筆者も少年時代に英語の勉強のつもりで読んだものだ。 あまりにも有名だからストーリーは誰でも知っているだろう。カンザスの農場で暮らしていた少女が竜巻に乗って別世界へ迷い込み、そこでかかし、ブリキ男、臆病ライオンと出会い、ともにオズの国を訪ねて自分の願い事をかなえてもらおうと思う。それぞれが願いかなって、少女は故郷のカンザスに戻ることができたというものだ。 三つのものを家来代わりに従えて旅をするというのは、日本の桃太郎伝説と似ている。桃太郎の場合には三匹の生き物を従えて鬼退治に向かうところ、ここではかかしとブリキ男とライオンを従えて魔法使いに会いに行くというわけである。そしてその挙句に願いがかなうというところは共通している。 1939年の作品で、すでにカラー映像が可能になっている。映画では物語の本筋がモノクロで表現され、少女が迷い込んだ不思議な世界がカラーで表現されている。そのカラー映像が非常に美しい。 アメリカ映画にはミュージカルの伝統があるが、この作品はそのミュージカル映画の古典といってよい作品だ。少女ドロシーを演じたジュディ・ガーランドはこの時17歳だった。すこしかすれ気味だが魅力的な声は、まだあどけなさの残っている顔と共に多くの人の心をとらえた。主題歌の「虹の彼方へ」は今でもスタンダードナンバーとして歌われている。 |
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