壺齋散人の 映画探検
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ショウほど素敵な商売はない ミュージカル・コメディ



1954年のアメリカ映画「ショウほど素敵な商売はない(There's No Business Like Show Business)」は、ショービジネスの世界を舞台にしたミュージカル・コメディである。マリリン・モンローが出てくるが、主演はエセル・マーマンである。エセルはブロードウェーの女王と呼ばれ、ミュージカルは得意だ。マリリンも歌はうまいが、迫力ではエセルが上だろう。マリリンがこの映画に出たのは、客寄せに利用されたということで、マリリン自身は不本意だったと思う。

このミュージカル映画は、ブロードウェーで大ヒットした「アニーよ銃をとれ」の主題歌「ショウほど素敵な商売はない」をフィーチャーしたものだ。ブロードウェーでアニーを演じたエセルを主演させ、彼女に「ショウほど素敵な商売はない」を歌わせた。そのほかにもいろいろな曲を歌わせている。その迫力の前に、さすがのマリリンも影が薄くなっている。

ボードビルで活躍していた男女が結婚して三人の子供が生まれ、その子供たちを加えて家族でボードビルを演じる。家族で歌と踊りを披露するというのがミソで、その点は、「トラップファイリー・シンガーズ」に似ている。マリリンは、この家族の末っ子と結びつくという役柄だ。当初は、クラブのクロゼット番などをやっていたが、そのうち人気が出てきて、自分のほうが家族のメンバーを従えるようになる、というような内容だ。

とにかく、歌と踊りが迫力満点なので、筋書きのほうはどうでもよいと言った感じだ。なおエセルは、この映画の出演時46歳だった。この映画のマリリンは尻を振ることはなく、かわりにエセルが振って見せる。




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