壺齋散人の 映画探検 |
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1960年のアメリカ映画「恋をしましょう(Let's Make Love ジョージ・キューカー監督)」は、マリリン・モローをフィーチャーしたミュージカル・コメディ。モンロー自身が制作にかかわり、当時の夫アーサー・ミラーが脚本を担当した。モンローの主演作としては評価が低いが、それなりに彼女の魅力が出ている。この映画の中のモンローは、あまりコケティッシュな印象ではなく、ちょっと分別臭いところを感じさせもするので、セクシー女優としてのモンローのイメージから離れているとうけとられ、それが低い評価になったのだと思う。 モンロー演じる女優とイヴ・モンタン演じる大金持ちの恋がテーマだ。モンローとモンタンはこの映画がきっかけで不倫関係になったと噂された。それがミラーとの離婚原因なのかはわからない。しかし映画の中での二人はしっくりとうちとけあっており、それにミラーが嫉妬したことは考えられる。 映画のできそのものはいいとはいえない。だからといってモンローの演技にけちを付ける理由にはならない。出来が悪いのは、脚本を書いたミラーと、監督のキューカの責任だ。 モンタンが出演するほかに、ビング・クロスビーとジーン・ケリーが本人役で出てくる。クロスビーはモンタンに歌の手ほどきをし、ケリーは踊りの手ほどきをする。 なお、原題の Let's Make Love には、セックスしましょうという意味もある。だからザ・ピーナツは「お屋根のてっぺんで恋をしちゃった」と歌ったのである。ともあれ、この映画の評価が低かったのは、題名に理由の一端があるのかもしれない。 |
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