壺齋散人の 映画探検
HOMEブログ本館美術批評東京を描く水彩画動物写真西洋哲学 プロフィール掲示板


アニーよ銃をとれ 西部劇仕立てのミュージカル・コメディ



1950年のアメリカ映画「アニーよ銃をとれ(Annie get your gun)」は、西部劇仕立てのミュージカル・コメディ。開拓時代のアメリカ西部に実在した女芸人アニー・オークレーと興行師バッファロー・ビルをフィーチャーした作品だ。バッファロー・ビルは西部劇の英雄の一人なので日本人もよく知っているが、アニー・オークレーのことは、この映画で知った人が多いのではないか。ライフルが百発百中の腕前なのを見込まれて、バッファロー・ビルの興行の花形になった。しかもアメリカ国内にとどまらず、ヨーロッパ大陸まで興行に出かけたそうだ。映画はそんなアニー・オークレーの活躍ぶりを描く。

ポイントは二つある。ひとつは同僚の男との恋、もうひとつは原住民のスー族の娘になることだ。スー族の酋長とはいっしょにヨーロッパ旅行を楽しんでいる。また、同僚のフランクとは、一目ぼれした間柄。当初は射撃のライバル同士だったが、そのうち恋の感情が深まり、ついには結ばれる。

アニーを演じたベティ・ハットンが、小柄ながらもきびきびしたところが魅力を感じさせる。フランクに惚れたはいいが、自分を押し出す勇気がない。銃の腕には自信はあるが、男を惹き付ける自信はないのだ。そこで、「銃じゃ男は捕まらない」といって嘆くのである。

ミュージカルなので、アニーを含めて色々な人がいろいろな歌を歌う。なかでも「ショウほど素敵な商売はない」は、この映画の主題歌といってよく、のちにマリリン・モンロー主演の映画のタイトルにもなった。




HOMEアメリカ映画アメリカ映画補遺









作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2013-2021
このサイトは、作者のブログ「壺齋閑話」の一部を編集したものである